サスペンス映画

映画「ラストマイル」感想レビュー|緻密な伏線と豪華な世界線が交差する、圧巻のサスペンス

【どんな映画?と聞かれたら】

「アンナチュラル」「MIU404」と同じ世界線で繰り広げられる連続爆破事件の物語。多くの登場人物が絡み合い、少しずつ真相が明らかになっていく構成が見事。終盤は手に汗握る展開が続く。

【作品情報】

公開:2024年
監督:塚原あゆ子
出演:満島ひかり、岡田将生、阿部サダヲ、ディーン・フジオカ

【あらすじ】

ブラックフライデー前夜、世界規模のショッピングサイトの関東センターから配送された荷物が爆発する事件が発生。連続爆破事件へと発展するなか、着任したばかりのセンター長・舟渡エレナと、チームマネージャーの梨本孔が事態の収拾に奔走する。

【見どころ】

最大の魅力は、「アンナチュラル」「MIU404」と同じ世界線で繰り広げられる物語の構造にある。多くの登場人物が密接に絡み合い、違う場所での出来事がひとつにつながっていく。それを破綻なくまとめ上げた脚本の力が光る。

ドラマシリーズのファンには「あの人も出てる!」という嬉しい驚きが随所に用意されており、それだけで気持ちが上がる。世界線は共有しているが、この映画単体としても完結しており、ドラマ未視聴でも十分楽しめる。ただし見ていると何倍も楽しめる。

本編のトリックと犯人も練りに練られており、物語が進むにつれて少しずつ真相が明らかになっていく構成が巧みだ。終盤は手に汗握る展開が続き、最後まで目が離せない。

センター長として着任したばかりで、プレッシャーと責任の中で動き続ける舟渡エレナを演じる満島ひかりの存在感が圧倒的だ。追い詰められながらも折れない姿が印象的。

それぞれの持ち場で仕事を全うしようとする登場人物たちの姿がかっこよく、物語に熱を与えている。単なるサスペンスにとどまらず、物流業界で働く人々の過酷な現実も描かれており、事件の裏側にある社会的なテーマが映画に深みを与えている。

そんな中、阿部サダヲ演じるキャラクターが一番割を食っており、見ていてどこか気の毒で同情してしまうが、それがまたいい味になっている。

128分という長尺を感じさせないテンポの良さがある。緊張が緩む暇なく展開が続くため、気づいたら終盤に差し掛かっている。

続編が出たら絶対に見たいけどキャストの豪華すぎることが逆にハードルになりそうなのがまた悩ましい。

【こんな人におすすめ】

  • 緻密なトリックと伏線が絡み合うサスペンスが好きな人
  • 「アンナチュラル」「MIU404」のファン
  • 重すぎず、テンポよく楽しめるサスペンスを探している人